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【雑記Blog】電動アシスト自転車 Aidde 12Q1 を購入しました【製品レビュー】

皆様おはようございます。こんにちは。こんばんは。

大学で担当している必修科目の講評会と依頼業務が重なり、
その他研究開発の打ち合わせなどが重なりまくって
完全に過労死ラインを飛び越えていためありです。

受け持っている学生たちのデザイン案を毎年3Dプリンターで出力してあげているのですが、今年は私のプロダクトスタジオ選択者が多く、二日大学に泊まり込みで作成しました。

はっきり言って地獄ですが、頑張ってきた学生に応える為に、私も頑張りました。
私のスタジオのみんな。頑張ったね。良い発表会でした。
後半も頑張りましょう。

てな感じで、大学講師の役割も果たしつつ、企業様の依頼もこなしつつ、
また別の大学の研究開発も技術支援を行っている昨今です。

世の中は一気にEVシフトが加速しています。

電気自動車はもちろんのこと、自転車やバイク、その他もどんどん電動化されていくようです。
自動運転の研究も盛んになってきています。

これまで株式会社タジマEV様のグリーンスローモビリティWHILL株式会社様のパーソナルモビリティ株式会社e-Gle様のプラチナカー、他カベミミデザインズはその他様々なEV開発に携わらせていただきました。

モビリティだけでなく、その他造形開発も行っていますが、これまでの経験から言っても主軸はモビリティデザイナーであり、一応EVデザイナーを自称している不肖庄司です。

そんな状況ではありますが、弊スタジオのデザイン理念。

目で見て、耳で聞き、実際に触れる事で得られる経験を大切にしたデザイン提案を行う。

という原理原則を果たせていないのではないか。と疑念がわきました。

そう。電気で動く乗り物に日常的に触れていない人間が、何がEVデザイナーだ。
と自分自身に問いかけました。

疑問は残る部分はありますし、技術的・環境負荷的に課題は山積みですが
基本的に小職、EV肯定派です。

いつまでも化石燃料を使い続けるわけにもいきませんし、未来を考えるフェーズに差し掛かったのは事実です。見て見ぬふりを続けるのではなく、新たな技術開発を進めるべきだと考えます。前に進まなければ新しい技術は生まれません。

完全に内燃機を無くせとも全く思いませんが、少しづつEV比率は増やしていくべきだと思っている立ち位置の人間です。

若いころは旧車に乗り、新しい車なんぞ乗るものか。と思っていた旧車フリークでしたが、最近は

【最新こそ最良

と考えるデザイナーになりました。
まぁそれぞれの主張があり、様々思惑もあるので一切否定はしませんし、特定の何かに肩入れするつもりもありませんが、研究開発サイドにいる人間にとって進化と深化は最重要課題となっています。

で、そんな考えの昨今ですが。
EV開発に携わる人間が、EV乗ってないってヤバくね?
と最近危機感を覚えた。というのがきっかけです。

で、まずは四輪車を考えた訳ですが、庄司はウサギ小屋のような極小アパートに住んでおり充電問題がクリアできん……。と早々に諦めた次第であります。
もちろん私だけの問題でなく、EV推進を進めるなら集合住宅に住むすべての人が直面する問題が充電環境であるという事がわかりました。

で、次にEVの二輪。
小職大型二輪の免許を持つ元ライダーなので、モーターサイクルを持ってみるのも一興か。と思ったのですが選択肢が少なすぎ、また取り扱い店も少なすぎるのでまだ維持できる環境にないと結論付けました。

中国XEAM社あたりなら所有できなくもなさそうですが。
https://www.xeam.jp/
MQiGTとか超格好良いですね。元鉄スク乗りのスクーター好きな庄司です。
https://www.xeam.jp/niu/mqigt/

※画像はxeam.jpより引用
こんなのを見てしまうと日本メーカー頑張れよ……と愕然とします。

で、まずはせめて電動自転車から、となった訳であります。

そんな中、まぁ様々な電動アシスト自転車がある中ですが、どれも旧態依然としたパイプフレームにバッテリーを搭載したものが大半で、どれも欲しくねーなー。と触手が働かなかった訳ですが。

おおーこれこれ。これ良いじゃん。と目に留まった一台。

AiDDE 12Q1
https://aidde.net/products/12q1

深セン愛楽得科技有限公司という深センにある中国の企業様の製品だそうです。
アルミのキャストフレームとフロントフォークの二部品で基本部分が構成され、パイプのハンドルとシートが刺さっているデザインです。

電動アシストモーターという新たな動力を得た事によってデザインの再構築が行われたのがはっきり見て取れます。新しいデザインはかくあるべきと思います。こういう解釈大好きです。

もちろん競技使用などを考えると最適なディメンションなどがあり、歴史の中で培われた動力と運動性能に最適な構造というのがあるのかもしれませんが、古典的なダイヤモンドフレームにしがみ付くデザインはもう古臭く、電動に最適な再構築があるのでないか?と常日頃疑問に思っています。

夕食を食べながらDBを見て育った世代だからかもしれませんが、カプセルコーポレーションの製品みたいな乗り物に憧れがあるのかもしれません。
この自転車格好良いですよね、永遠の憧れです。


操作部はこんな感じです。
たぶん汎用品かな? という感じでもう少し車両デザインに寄せた意匠と取り付けができていればなぁ、とは思います。



素晴らしいのはこの部分。
前照灯と尾灯がボディにインストールされています。
どんなに格好つけたデザインでも、別売りライトをブラケットに付けて取り付けるのはスマートではありません。

車体のデザインに初めから取り込む事でとても自然で格好良いものになっています。
バッテリーを積んでいて、電源問題の心配がないからこそできるデザインです。


ディスクブレーキ搭載で、12inchタイヤも安定して走れます。
バルブは米式(車のタイヤと同じバルブです)なので普通の自転車用空気入れでは空気が入れられません。ガソリンスタンドに行かなければですがまぁ大きな問題ではないです。


バッテリーは取り外す事もできますし、


直接アダプタを差す事もできます。


シートに持ち手がついていて、車体自体は軽くないのですが持ち運びも安定しています。
フォールディングバイク的なシーンも想定されているようです。
シートを畳んだ画像は取り忘れましたが、ホンダのモトコンポの現代版的な感じでトランクに仕舞えそうです。

とまぁ褒めてばっかりですが、問題はこのシート。
結構滑るので実際乗ってみるとお尻が安定せずとにかく不安定です。
ペダルやハンドルのディメンションの問題もありそうですが、パンチメッシュや滑らない素材などに変更余地はありそうです。このままでは安心して乗れないかなー。

肝心の走行性能ですが、シートの安定性以外は意外なほどにしっかり走ります

電動自転車としては激安な部類の価格なのでまともに走らなくとも仕方ないかなーと覚悟していましたが、想像をはるかに上回る完成度です。

最近違法な電動スクーターが出回っていますが、最高速度もきっちり24km/h以下ですし、ペダルを止めるとモーターアシストが止まります。ブレーキにも感知センサーが入っており、レバーを引くとアシストが切れる仕組みです。
もちろん日本の法規認証も取得されています。

違法な車両が普通に売られている昨今、本当に真摯なものづくりをしています。
何というか、素晴らしい半面、日本メーカーもう追いつけないんじゃね?
と諦めが入った驚きを感じます。

細かい仕上げなど言い出すとキリがありませんが、この金額でこのクオリティ。
驚愕としか言いようがありません。

アシスト全開で24km/hを維持しても40kmくらいは走れそうなバッテリー持ちです。
この辺りも日常的に使えるレベルでパッケージされています。

電気とモーターのある生活って面白い!

と身近にEVのある生活を送る第一歩として、本当に満足な乗り物です。
買って良かったなー。と思う反面、日本のモノづくり業界はもっと頑張らなければなぁ
と思い知らされた結果となりました。

次はXEAMのMQiGTか、トヨタのコムスか。
広いオフィスに引っ越したらWHILLのmodel-C2も欲しいところ。

次のEVが買えるよう、デザインの仕事を頑張っていこうと、そう心に決めた今日この頃。
長々書いてしまいましたが、今回の製品レビューはこの辺りで終わりにしておきます。

誰かのための何か、をデザインする人
EVデザイナー

カベミミデザインズ めあり

フリーランスデザイナー・コピーライター
庄司“めあり”拓郎
カベミミデザインズ代表
カベミミデザイン研究所所長
本庄早稲田ビジネスプラットフォーム会員
本庄商工会議所会員
前橋工科大学非常勤講師
金沢美術工芸大学非常勤講師
東北芸術工科大学非常勤講師
くるまマイスター検定1級
早稲田大学環境総合研究センター招聘研究員
本庄早稲田モビリティ共創プロジェクト参加デザイナー

スズキ株式会社デザイン部にてクレイモデリング・3DCAD業務に9年間従事。
アルト、イグニス、スペーシアなどの造形を担当。
退職後、地元である埼玉県本庄市にて起業。
2022年現在、国内外様々なプロジェクトに参画中。
3DCADを使用したデザイン提案・意匠データ作成・構造設計だけでなく、クレイモデリング・木工や金属加工・3Dプリンターを用いた立体出力などデジタル/アナログ問わず造形に関わる全てを得意とする。
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