こんばんは。カベミミデザインズです。
新型コロナウイルス感染症に罹患された皆さまおよび関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げるとともに、感染予防や治療・診療などにご尽力いただいております医療関係等の皆さまに深く感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症による影響は計り知れず、また収束が見えぬ生活に皆、不自由と不安を感じている事と思います。
カベミミデザインズも1月末から少しづつ影響が出始め、(プロダクトデザイナーという職業は製造業に直結しているので、生産を行っている中国が止まると真っ先に影響を受ける業種です)2月の中旬には完全に進行中案件がストップ。現在事実上無収入の無職となっております。
まぁこんな時だからと確定申告書類を作成したり、今後始まる予定だった製品の試作を先行して作成したり、現在申請しようとしている特許関連の資料をまとめたりしていたのですが、COVID-19の感染拡大は勢いを増すばかり。3月に入ると私の住む街でも感染者の報告がぽつりぽつりと聞こえてきました。
先の見えない不安。崩壊する日常。ここまでの事になるとは、想像を遥かに超えた現状に成す術もなく、ただただ部屋の中に閉じこもる毎日です。
デザイナーという職業のなんと無力な事か。
そして、デザインという仕事が如何に平和と裕福の上に成り立っていたのかという事を痛いほど思い知らされています。
戦争を生き抜き、日本のデザイン界の礎を築いた巨匠は皆、デザインできる事の幸せと喜びを口にし、表現の自由をデザインとして形にしていたとデザイン史の講義で習いましたが、現代に於いては全く関係のない、過去の歴史のごく一部としての知識程度にしか考えていませんでした。
今現在、私ができる事などそう多くはありません。
皆無といっても差し支えないかもしれません。
それでも、自分の手の届く範囲から、できる事から始めたい。そう思って3Dプリンター製のイヤーガードとフェイスシールドフレームの無料配布を始めました。
イヤーガードはカナダの13歳、ボーイスカウトのクイン・カランダー君が公開したプロジェクトのもの (ご興味あるようでしたらご覧ください。)
https://mymodernmet.com/3d-printed-ear-guards/
フェイスシールドは大阪大学 中島教授の3Dプリントフェイスシールドプロジェクトhttp://www.project-engine.org/
のものを出力しています。
中島教授のプロジェクトに関してはREADYFORにて量産化に向けたクラウドファンディング
https://readyfor.jp/projects/handaifull-faceshield
も進行中です。弊スタジオも微力ながら支援しています。数日で目標額に到達したプロジェクトですが、まだまだ支援者を求めていると思いますのでご協力をお願いいたします。
先週より家族親戚に始まり、従兄弟が経営する介護施設、叔父が経営する建築事務所、親戚が所属している清掃会社、知人の学童保育職員の方々へ配布をしました。
医療従事者の皆様、介護福祉関係の皆様。食品を出荷してくださっている農家の皆様、物流を支える皆様、商品の販売を支える小売業の皆様。そのほか、人間の生活を支えるすべての方からまずは優先して、イヤーガードとフェースシールドをお届けいたします。
こちらからいきなりご連絡差し上げる事があると思いますので、お返事いただけると幸いです。また、この投稿を見て、今切迫している境遇の方々、全て無償で提供いたしますので遠慮なくご連絡ください。
無力なデザイナーが今できる最大限で、皆様の生活を仄の少しだけ支えます。
皆でこの危機を乗り越えましょう。早期の収束を願って。
カベミミデザインズ 庄司