皆様おはようございます。こんにちは。こんばんは。
師は走る12月ももう終わりを迎えようとしています。
2023年が終わろうとしていますが、今年も良く働いたなぁと振り返るカベミミデザイン研究所、所長めありです。
雑記Blogでの更新は実に6か月ぶり。
先週少し時間があったのでイベント出展告知や車両紹介ページを半年分一気に更新しました。
前回の投稿で、オフィス移転してめっちゃ忙しいー!!! なんて書きましたが、
7月8月9月と月に400時間ほど働いていました。
近年長時間労働が原因で亡くなる痛ましい事故が起きていますが、私も他人事ではないなーと思いつつ、何事もなく遂行できてしまった事に、またしても頑丈な体に感謝します。
製作物Galleryページも作成しましたが、こちらでも少しご紹介を。
こちらがカベミミデザインズが製作した新型車両、HowdyTRANSとなります。
また改めて紹介しようと思いますが、直線と一定R、まっすぐなポリカーボネートの板材で構成された、一切の加飾を廃した新しい価値観の乗り物を提案しています。
製作の予算や日程、実際に製作できる工法などを加味し、低予算で量産まで見越せる車両製作を考え設計したものですが、可愛い、お洒落。と大変好評をいただいております。
12月の初旬に無事5台の小ロット試作量産を終え納品し、少し時間が取れるようになりましたので、12月はアート月間にしようと映画館、そして美術館に行ってきました。
まず始めは映画館。
高崎市にあるミニシアター、シネマテークたかさきに【AALTO】という映画を見に行ってきました。
フィンランドが生んだ20世紀を代表する世界的な建築家、都市計画家、デザイナー、アルヴァ・アアルトの人生を描いたドキュメンタリーで、アアルトの手掛けたプロダクトを授業の題材に扱っていることもあり、見ておかねば、と足を運びました。
シネマテークたかさきは私が高校生の時に開館したのでもうすぐ20年となるでしょうか。
ミニシアターがこうして街に根付き、存続していることが地方の若者に素晴らしい影響を与えていることと思います。私もほぼ20年ぶりに訪れた訳ですが、定期的に行こうと思いました。
さて、肝心の映画ですが、とても良かった。とだけ言っておきます。
映画の感想を的確に表現するだけの文章力を持ち合わせておりませんし、たぶん現役デザイナーが受けた感想は当人にしか響かないものと思います。
素晴らしい建築や製品、スケッチや資料のための歴史記録というだけでも十分に価値のある映画ですのでご興味のある方は是非ともシネマテークたかさきに足をお運びください。
で、先日取引先の方に上野で忘年会にお誘いいただきまして、次の日に行ってきました。
国立西洋美術館 キュビスム展!!!!
この冬は国立西洋美術館でキュビスム展、上野の森美術館で「モネ 連作の情景」、
新宿SOMPO美術館でゴッホと静物画展を開催しており、東京にとんでもない数の芸術品が集まっています。
モネもゴッホも過去それなりに見ているし、あまり知見のないキュビスム展はぜひ見たい!と思い行ってきました。
私がここでわざわざ説明するほどの事ではありませんが、話をつなげるために少し解説を。
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絵画の世界において、写真技術の発展は衝撃的で、それまで如何に精密に、実写により近づけるかを競っていた絵画業界にとって絵画の存在すらも揺るがすほどの衝撃だったと想像できます。
じゃ写真にはない、絵画の魅力を表現しようぜ、という事でモネを筆頭に印象派という光の表現を追求する人たちが生まれ、その印象派の技法をさらに形式的に、シンボリックに発展させた絵画様式をセザンヌが模索しました。その影響を受けたピカソとブラック。2人の画家が起こした芸術様式とムーブメントがキュビスムの始まりだと言われています。
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【肘掛け椅子に座る女性】 これがとにかく良かったです。
私は美術大学を出ていますし、美術史の授業も履修しており、キュビスムの絵画の解説を受けた記憶はありますが、キュビスムとは何か。というこの漠然とした質問に具体的な説明をされた記憶がありません。
この展示会によってキュビスムがいかに美術史上、重要な出来事であったかを理解することができました。
このムーブメントを時代背景の変遷とともに作品を交えて解説したこの企画展の壮大さと企画した美術館と学芸員の方のとてつもない力量に感謝の念と賛辞を送りたいと思います。
このような展示を企画していただきありがとうございました。
で、LUUPの自転車で日本橋まで移動して、(シェアードモビリティが普及して都内の移動が楽しくなりましたね) 三井記念美術館に 展覧会「国宝 雪松図と能面×能の意匠」を見てきました。
肝心の能面は撮影禁止のため写真はありませんが、国宝雪松図は写真を撮らせていただきました。
こちらの展示もとても良かったです。
孫次郎【ヲモカゲ】レプリカで良いので欲しいです。
という感じで師として走りながらも芸術作品からのインプットを少し行えた年末となりました。
表現者としてクラシックに学ぶこと、そして絶えず刺激を受け続けインプットし、そして自己表現につなげる重要性を確認した昨今です。
来年1月も数か所美術館に行く予定です。
より良いものを生み出すために必要不可欠なものです。どんなに忙しくとも、2024年は時間を作って美術館巡りをしたいと思います。
キュビスムデザイナー しょうじめあり